「犯罪の原典、エレメントオブクライム」
犯罪者の心理というのは、犯罪者の行動をトレースしていくことで 捜査陣でも体験できるというメソッドが書いてある本です。この メソッドで捜査するのが別の時間軸で2人(恩師でこの本の著作者とその生徒だった男)いるのですが2人とも深く犯罪者の心理にかかわり、犯罪を完結しようとするような行動に出てしまうのです。お互いに本音は見せずに。これらのことはすべて生徒だった男がおかしくなって精神科医にかかって心理療法の中で明らかになる事実なんです。そうです、この精神療法もその患者の心理状態をトレースしていくのです。ということは、患者は再び、自分の行動、すなわち犯人の行動をトレースするのです。そこで待っているものは? 深く論理立てて考えすぎることは欧州の文化でもあり、かつ欧州の現状は、「アナーキーだ、自由ではない」 という言葉に象徴されます。このように欧州とはこういう面もあるだろう、という監督の提示だと思うのです。この映画はお勧めです。
新作「ドッグヴィル」への期待感が否応なしに高まるBOX
映画を愛し、映画に愛される孤高にして唯一無比のデンマークの天才監督、ラース・フォン・トリアーの商業映画を第1作から順にBOX収録(「メディア」はテレビ映画)。トリアー作品のファンからすれば、本BOXに収録の「エレメント・オブ・クライム」「エピデミック」と共にヨーロッパ3部作を成す、「ヨーロッパ」の収録を考慮してほしかったところだが、「メディア」は今ではビデオですらお目にかかれないレアな作品だったので、他の2作も含めた初のDVD化は大感激である。・「エレメント・オブ・クライム」=全編を通じたセピア色の映像が異様な雰囲気をかもし出す、近未来ノワール。一人の人間の精神が蝕まれていく様子が不気味に描かれる。押井守監督もファンらしい。・「エピデミック」=トリアー監督出演の実験作。友人と共に伝染病を題材にした映画の脚本を執筆中に、実際の世界でも伝染病が蔓延し始める・・・・「メディア」=テレビ映画。王妃メディアのリベンジ劇。ニコール・キッドマン主演の新作「ドッグヴィル」に通じるところ大。初期の作品は、有り余る映画への情熱と奔放な才能のエネルギーが一挙に噴出するのが感じられる。カンヌの常連となった今の完成された作品群とはまた違った、一瞬近寄りがたい距離を覚えるような若さが見るものの心と身体を貫く。というような感じゆえ、彼の作品の中ではメジャーな「奇跡の海」「ダンサー・インザ・ダーク」「イディオッツ」のどれかを見て、波長が自分にあえば、初期作品に戻ってみる順番をおすすめする。「ドッグヴィル」鑑賞後でもいいんじゃないでしょうか?
コロムビアミュージックエンタテインメント
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